2011年11月27日日曜日

日経新聞読書面に広告を掲載しました

11月27日付の日本経済新聞朝刊に広告を掲載した。代理店の方に声をかけていただいて実現したものだが、『グラッドストン』と『指導者はこうして育つ』の2冊を並べて、読書面に。
発行部数300万だが、そのうちどれだけの人が日曜の朝刊を読み、かつ読書面に目を留め、そしてその下の広告欄の片隅にある「吉田書店」に興味を持ってくれるだろうか。

新聞という媒体が以前よりパワーを失った、とはよく言われているが、少なくとも、私自身が購読し続けるうちは、本をPRする上でも第一の媒体と考えたい。
あの一覧性は、何ともいえない。朝起きて、眼をこすりながら、パラパラとめくる感覚は、今のところはパソコン、スマホでは味わえないと思うのだが・・・。

でも、パラパラとめくるだけで終わったら、読書面の下の広告は見逃されてしまうのか。

いずれにしても、まずは、「効果」のほどを期待したい。

2011年11月24日木曜日

柏倉康夫先生のブログ

小社にとって1冊目の本(まだ2冊なので、「1冊目」などと大げさに言うことではないが)は、柏倉先生による『指導者はこうして育つ』。

その柏倉先生が、この夏からブログを開設している。
http://monsieurk.exblog.jp/
ぜひ、一読をお奨めしたい。
その博識さがすぐに伝わるのではないだろうか。

私にとって一番興味深いのは、何と言っても、NHK時代の取材記。
今のようにパソコンやネットなどがない時代、国際ジャーナリストとしてどんな取材活動をしていたのか、手に取るようにわかる。まさに、ジャーナリスト=歴史の証人なのだと再確認。

もちろん、マラルメのこと、フランス事情など多方面にわたる文章も。


小社では、『指導者はこうして育つ』に続いて、2冊目の本も予定しております。どんな主題の本か、お楽しみにお待ちください! 2012年秋の刊行を目指しております!

2011年11月20日日曜日

「こだわる」に、こだわる

「……そもそも売り物って、こだわって、こだわりぬいて、作り続けなければいけないものなんだろうか。みんなが求道者のようにならなければいけないものなのだろうか。もっと適当に作ったものが、十分に売れ続けるほうが、作り手売り手として、ゆったり平和に暮らしていけるんじゃあないか……」
『読売新聞』11月18日付け夕刊(東京)に、ルポライター・イラストレーターの内澤旬子さんが書いている。
商品広告で「こだわりの」とうたっているのを見ると、げんなりする、と。

確かにそうかもしれない。私も賛成だ。「こだわる」のは自由だが、それを自ら口にしてしまうのには、抵抗がある。
居酒屋のメニューで、「こだわりの一品」なんて目にすると、へそ曲がりの私は、別の品を頼んでしまう。ごく普通の、刺身三点盛り、で充分。

そもそも、「こだわる」という言葉の意味は、否定的な感じが第一義的なんだと、これも、誰かのエッセイで読んだことがある(私の記憶が間違いなければ、俵万智さん)。
手元にある国語辞典を引いても、「①そればかりを(いつまでも)気にする。②〔自分なりに〕細かいことがらについて主張を押し通す」(三省堂国語辞典、第5版、2001年)と出てくる。もしかしたら、言葉の意味も世につれ変化するから、最新のものでは説明が異なっているかもしれないが……。

このことは、本の送り手、としても考えさせられる。
書き手の方と一緒になってどんな本作りを目指すべきか。

すくなくとも、送り手が、この本は「こだわって作りました!」と叫ぶのはいかがなものか。
具体的に、本の内容、カタチ、を具体的に説明することが求められるのだろう。
そういう意味では(語弊をおそれずにいえば)本も、食べ物も、商品としては同じだと思う。

こんなことに、こだわる私自身が、こだわりすぎの人間かも。

追記
そういえば、「適当に」という言葉も、「いいかげんに」と解釈されてしまいがちだが、「よくあてはまること」「ちょうどいいこと」というのが本来の意味のようである。
冒頭の引用、内澤さんも、そういう意味で、「適当に作ったものが」と述べているのだと思う。

2011年11月16日水曜日

39歳になりました

11月9日、私は39回目の誕生日を迎えた。
これまで、あまり年齢のことを(つまり誕生日のことなども)、気にするほうではなかったが、今年は、ついつい考えることになった。

一つには、30代も残り一年になった、ということ、
二つには、吉田書店を立ち上げて最初の誕生日であった、ということ、
がその理由である。

こうして、自分の社を立ち上げると(それもたった一人で)、身体が資本、という思いを強くする。万が一のことがあれば、それこそ大変なことになるわけだ。

もともと、体力に自信があるほうではない。むしろ、ヨワッチイほうであろう。小学生のころから、運動は大っ嫌い。マラソン大会ではいつも最下位だった(未だに、なぜ、逆上がりが人生にとって必要なのか、なんて真剣に考えている始末)。
そして、肉を食べない(嫌い)。タバコは吸わないものの、栄養ある食事を摂っているとは自信を持てない。
やはり、心配になる……。

せめて、心だけでも健康に、とは思っている。それには、吉田書店を一日でも早く軌道に乗せることかもしれない。いや、軌道に乗せるためにこそ、心が健康であるべきか!?

とにかく、30代最後の一年は、一日一日を、心も頭も体もフル回転させたいものである。

※フェイスブックなるものをスタートしてみました。軌道に載ったら、HPやこのブログとも連動させてみたいものです。

2011年11月5日土曜日

『図書新聞』で、柏倉康夫先生のインタビュー記事が出ました

『指導者はこうして育つ』の著者である柏倉康夫先生のインタビュー記事が、『図書新聞』の11月12月号に掲載された。
顔写真入で大きく扱っていただいた。『図書新聞』の皆さまには心から御礼申し上げたい。

本書のタイトルに「指導者(リーダー)」と入っていることから、どうしても、エリート教育を主眼にしているように思われがちであるが、決してそうではない。小中学校の教育についても多くのページを割いている。
今回の記事でももちろん触れている。フランスの子供たちは、「人はみんな違う考え方をする」ということを学んでいる、と。

そして、フランスでは、グラン・ゼコール出身者の特権的地位に対する問題があることも、読み取っていただきたいのである。

インタビュー記事で、柏倉先生は、次のように述べる。
「・・・フランスの社会では、学校の成績が万能ではなく、家具を直す技術を持っている人や、穀物を上手に育てる人は、その能力によって社会的に十分尊敬されてきました。それが崩れたとき、教育的資産を身につけた者が得するようになったらどうなるのか。みなが社会の中で役割があるのです。そのことが忘れられがちなのが大きな問題です。」

ぜひ、一読をお勧めします。大きな図書館などには必ずありますし、もちろん、都内の大型書店などでは、雑誌コーナーで販売していますので。