2015年2月5日木曜日

ブログ「再稼働」

気がついたら、ツイッターとフェイスブックにかかりっきりになってブログを放置していた。もともと文章を書くのが苦手なほうなので、ツイッターで140字呟くのさえ四苦八苦。「呟く」んだから気軽に、と思って始めたのだが、やはり会社のPRを、なんて考えると、フォロワーだのリツイートを気にする。フェイスブックにいたっては、「いいね」をついつい意識する。
そんなわけで、じつはブログが最もお手軽かも、と考えるに至った。
まさに、思いつくまま、気軽に書かさせていただくことにする。

2013年1月28日月曜日

※以下は、1月27日にFacebookに投稿した内容とほぼ同じです。
 
 
先週末の1月25日(金)は、「歴史編集者懇談会」という会合の第172回目の例会がありました。
私は昨年の3月から仲間に入れていただいたばかりで、うまく説明はできないのですが、歴史書を編集している編集者の自主勉強会といったものです。
あくまで、個人での参加というのがポイントかもしれません。隔月で例会を開催しております。
1月は、「歴史図書賞」の選考・発表ということになっておりました。
この「歴史図書賞」の説明は、この会の幹事役をやっている永滝稔さん(有志舎)が、先日、以下のフェイスブック上で説明なさっているので、そちらに譲ります。
... http://www.facebook.com/minoru.nagataki
(リンクを張ったことになるか、不安ではありますが・・・・)

で、このたび、『自由民権運動史への招待』(安在邦夫著)http://www.yoshidapublishing.com/booksdetail/jiyuminken.html が、本賞を受賞しました!

上記の永滝さんの説明にあるように、「内輪の会の賞ではありますが、口うるさい同業の編集者に仕事を認めてもらえるというのは嬉しいもの」!

賞状と副賞(電子メモ帳)をいただきました(受賞作と並べた写真をアップしました)。
賞状の宛名が「吉田真也」であることは、上記のように、「個人での参加」であることを示しています。私の場合「吉田書店」=「吉田真也」なのでしょうが、他の方々は、社の代表としてではなく、あくまで編集者個人として参加しているわけです。

ちなみに、この「歴史編集者懇談会」は2013年で30周年とのこと。
金曜日の会では、その記念誌も配布されました(写真に映っている黄色い冊子)。それによると、この勉強会は、1983年に、有斐閣、岩波書店、青木書店、法政大学出版局、三省堂、校倉書房、東京大学出版会、日本評論社に属す8人でスタートした会のようです。その後、会員は入れ替わりながらも、現在まで続いているのは本当にすごいことだと、会員歴1年弱の私は、率直に感じました。会員の皆さま、どうぞ今後とも宜しくお願い致します!

ちなみに、「歴史図書賞」の過去の受賞作をここに転記(先日、これまでの受賞一覧を幹事の方から頂戴したので)してみます(懇談会は1983年スタートですが、この賞は1994年から)

「歴史書」という括りでも、多種多様な作品です。これらを編集した人間が集まっているのが、「歴編懇」であるとも読み取れますね
 
 
★第1回(1994年)
本賞:土井正興著『スパルタクスとイタリア奴隷戦争』法政大学出版局
奨励賞:石井寛治著『情報・通信の社会史』有斐閣
★第2回(1995年)
本賞:『歴史激流 楊寛自伝』東京大学出版会
奨励賞:阿部猛他編『日本古代史研究事典』・佐藤和彦他編『日本中世史研 究事典』東京堂出版
特別賞:新保博著『近代日本経済史』創文社
★第3回(1996年)
本賞:メアリー・ベス・ノートン他著『アメリカの歴史』全6巻,三省堂
奨励賞:ジョージ・ケナン著『シベリアの流刑制度』Ⅰ・Ⅱ,法政大学出版局
★第4回(1997年)
本賞:マリア・ミース著『国際分業と女性』日本経済評論社
奨励賞:いいだもも著『20世紀の〈社会主義〉とは何であったか』論創社
★第5回(1998年)
本賞:永原慶二著『荘園』吉川弘文館
奨励賞:日本の戦争責任資料センター編『シンポジウム・ナショナリズムと「慰安婦」問題』青木書店
★第6回(1999年)
本賞:西嶋定生著『倭国の誕生』東京大学出版会
奨励賞:日本歴史学会編『日本史研究者辞典』吉川弘文館
★第7回(2000年)
本賞:ただえみこ著『唄で命をつむいで』青木書店
奨励賞:黒田和子著『浅野長政とその時代』校倉書房
東島誠著『公共圏の歴史的創造』東京大学出版会
★第8回(2001年)
本賞:杉仁著『近世の地域と在村文化』吉川弘文館
奨励賞:須磨千穎著『賀茂別雷神社境内諸郷の復元的研究』法政大学出版局
★第9回(2002年)
本賞:佐原真著『銅鐸の考古学』東京大学出版会
奨励賞:歴史学研究会編『歴史学における方法的転回』(現代歴史学の成果と課題1)青木書店
   『幸徳秋水』『堺利彦』(平民社百年コレクション1,2)論創社
★第10回(2003年)
本賞:永原慶二著『20世紀日本の歴史学』吉川弘文館
奨励賞:小林正美著『唐代の道教と天師道』知泉書館
    暉峻衆三編『日本の農業150年』有斐閣
★第11回(2004年)
本賞:永原慶二著『苧麻・絹・木綿の社会史』吉川弘文館
奨励賞:鹿野政直『現代日本女性史』有斐閣
★第12回(2005年)
本賞:金原左門著『近代日本のサブリーダー』日本経済評論社
奨励賞:村串仁三郎著『国立公園成立史の研究』法政大学出版局
    佐々木潤之介著『江戸時代論』吉川弘文館
★第13回(2006年)
本賞:大谷 正著『兵士と軍夫の日清戦争』有志舎
奨励賞:深谷克己著『江戸時代の身分願望』吉川弘文館
★第14回(2007年)
本賞:石井寛治著『経済発展と両替商金融』有斐閣
奨励賞:小澤卓也著『先住民と国民国家』有志舎
★第15回(2008年)
本賞:佐原徹哉著『ボスニア内戦』有志舎
奨励賞:木畑洋一・車河淳編『日韓歴史家の誕生』東京大学出版会
吉田 徹著『ミッテラン社会党の転換』法政大学出版局
特別賞:栗原哲也著『私どもはかくありき』日本経済評論社
★第16回(2009年)
本賞:永原陽子編『「植民地責任」論』青木書店
奨励賞:西洋中世学会編『西洋中世研究』知泉書館
阪田安雄編著『国際ビジネスマンの誕生』東京堂出版
★第17回(2010年)
本賞:大門正克ほか編『高度成長の時代』全3巻 大月書店
奨励賞:遅塚忠躬『史学概論』東京大学出版会
★第18回(2011年) 同票数のため本賞2点
本賞:穴倉佐敏編『必携古典籍・古文書料紙事典』八木書店
本賞:鈴木多聞著『「終戦」」の政治史 1943~1945』東京大学出版会

 

2012年7月13日金曜日

『ダ・ヴィンチ』2012年8月号にて紹介されました

『ダ・ヴィンチ』という雑誌はご存知だろうか。
表紙に、「本とコミックの情報マガジン」というキャッチフレーズがある。おそらく、若者をターゲットにしているのではなかろうか。表紙も、若手の作家、漫画家が多く、今月号は荒木飛呂彦さん(失礼ながら、私は知りませんでしたが『ウルトラジャンプ』の連載などで人気漫画家のようです)。

ちなみに私自身は、確か90年代に創刊したころ、一時喜読んでいたが、その後はご無沙汰状態である。
さて、その『ダ・ヴィンチ』に、吉田書店が紹介された。
北尾トロさんの連載「走れ! トロイカ学習帳」(これは、洒落なんでしょうね)で取り上げていただいたのだ。今回は、連載第52回で「始めること、続けること 僕の小規模な出版生活」。そう、小出版社、ということでノミネートいただいたわけだ。

5月下旬頃に編集部から電話があり、取材をしたい、と。これまで「取材」なんてものを受けたことがなく、戸惑いはあったが、吉田書店のPRになれば、なんてことで引き受けたのであった。もちろん『ダ・ヴィンチ』が若者向けであることは知っていたから、吉田書店のラインナップとのズレは承知の上である。

数週間後、この小さな事務所に「取材陣」がお見えになった。たった5坪程度の部屋に、4人も来客があったのは最初で最後かもしれない。
北尾トロさんとあれこれ雑談した結果が、紙面に反映されたわけだが、1時間ちょっとの取り留めのない会話だった。
正直、「成り行き」で吉田書店を立ち上げたわけで、果たして取材対象になるのかしら、と思いながらの受け答えだったので、何とも迷惑をかけたと思う。文中に「話の端々から、出版社であり続けることを当面の目標としていることがわかる」とあるが、まさにその通り! 潰さないように頑張るのみ、これが今の率直な気持ち。。それが、「端々から」伝わったのか。とにかく、このようにうまく紙面にまとめて戴いたことに感謝!

自分から、「良書の出版を……」なんて言うつもりはない。それは、読者が、世間が決めることだと思う。私は、とにかく生きていかなくてはいけない。本を出して売って生きていくのだ。もちろん、自由に、楽しみながら……。これが如何に困難であるか、それは、重々承知している。だからこそ、面白いのだ。

今回の取材は、こうしたことを自分で改めて認識するきっかけになりました。
北尾トロさん、編集部のKさん、カメラマンの原田さん、そして同席下さって連載の後半で登場する北海道の小出版「北海道冒険芸術出版」の堀直人さんに、改めて感謝申し上げます。

『ダ・ヴィンチ』は、(吉田書店の本とは違って)全国ほとんどの書店にあるでしょう。コンビニにもあるかもしれません。ぜひ手に取ってご覧下さい。私が出ているところ以外も、見どころ一杯でした!

2012年7月4日水曜日

御高評戴きました(『石坂洋次郎「若い人」をよむ 妖しの娘・江波恵子』)

今月の新刊、『石坂洋次郎「若い人」をよむ 妖しの娘・江波恵子』を、さっそくブログで紹介くださいました。御高評有難うございます!

『林蘊蓄斎の文画な日々』←画家であり作家であり、装丁家である林哲夫さんのブログです。

http://sumus.exblog.jp/18533937/


また、本書の装丁をいただいた折原カズヒロさんの以下のブログもどうぞ。
装丁を巡るあれこれを堪能ください!
http://ok-bd.blogspot.jp/2012/07/blog-post_01.html

2012年6月28日木曜日

新刊! 『石坂洋次郎「若い人」をよむ 妖しの娘・江波恵子』


吉田書店7冊目の本が出ます。
ちょっと長めのタイトルですが……
『石坂洋次郎「若い人」をよむ 妖しの娘・江波恵子』(柏倉康夫著、1800円+税)。http://www.yoshidapublishing.com/booksdetail/pg539.html

『若い人』という作品自体、柏倉先生にお聞きするまで、恥ずかしながら私は知りませんでした。(『青い山脈』なら知っていたわけですが。)
『若い人』は、昭和8年から5か年にわたって『三田文学』に連載され、空前のベストセラーとなった長篇小説です。舞台は、旧制の女学校。26歳の国語教師・間崎慎太郎と女学生・江波恵子、そして橋本スミ子という若い女性教師をめぐる物語。「三角関係」なんて言ってしまえばそれまでですが……。

『三田文学』での連載が終わり、昭和12年に改造社から単行本化され売れに売れたため(改造社の社運を再興したと言われるらしい!)、すぐに映画化もされたとのこと。そして、(私が調べた限りでは)戦後も3回(1952年、1962年、1977年)映画化されています。石原裕次郎と吉永小百合が演じた1962年版はDVDにもなっているようです。
 
本書は、そんな作品をもう一度読んでみよう、というわけです。ヒロインの江波の心の動きや言動、行動に注視しながら……。実に魅力的な女性なのです! 著者の柏倉先生自身は、本書「はじめに」で述べているように、高校時代に『若い人』を読み江波恵子の魅力にとり憑かれたとのことです。

 図書館などにある、中公の「日本の文学 58」では2段組みで500頁近いわけですが、本書は、そのダイジェスト版といった位置づけも可能かもしれません。そうした読み方をしていただいても嬉しいですね。

戦前にはこの作品のある部分が不敬罪にあたるなどとして告訴されたり、また、石坂自身が細部について後年まで何度も書き直していることがわかったり(各社から多くの版がでています)、という面なども、興味深いところです。

ぜひ、多くの人に手に取っていただきたいです。特に、これまで吉田書店と縁のなかった人たちに(笑)。

装丁も素敵に仕上がりました!
デザイナーの折原カズヒロさんには幾つもラフ案も出していただきまして。また、著者の柏倉先生の御紹介で、口絵は、若い版画家の加藤茜さんという方にお寄せいただきました。ヒロインの江波を想像して銅版画を制作いただきました!
ぜひ、本文と併せてご覧いただきたいものです。

2012年3月27日火曜日

創業1年になります

久しぶりのブログ投稿となる。1月からフェイスブックとツイッターを始めたため、そちらを優先していた、との言い訳。
さて、早いもので3月も残りわずかとなってまいりました。約300名の方々にお送りしている「吉田書店通信」の第4号から、以下に転載させていただくこととで、久々の「投稿」といたします。
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▼吉田書店を立ち上げてからもうすぐ1年――。昨年の今頃は、事務所を探したり、法人化の手続を勉強したりする一方、本当にやっていけるのか、1冊目は何を出せばいいのか、などとひとり悶々としていたような記憶があります。今、こうして1年間を振り返ることができますのも、著者の先生方、読者の方々、印刷、組版を戴いている取引業者の方々のお蔭です。
▼2年目の今年は、(「○○新書」「△▽叢書」などという仰々しいものは無理としても)何か、吉田書店のシンボルとなるようなものの萌芽を、と夢想しております。引き続きのご指導、ご支援をお願い申し上げます。
▼「あさま山荘事件」「川端康成自殺」「沖縄返還」「田中内閣誕生」「日中国交正常化」……。これらの出来事が連なる1972年に生まれた私は秋に40歳を迎えます。いつまでも、「未熟者で」などと甘えてもいられないと気を引き締めつつも、まだ「守り」に入るには早すぎると考え、あらゆることにチャレンジしたく思います。
▼1月からは、ツイッターとフェイスブックを始めてみました。情報発信と自己表現の訓練を兼ねての「チャレンジ」(というほどのことでもないのでしょうが)。これが、なかなか難しい。「気軽に」「自由に」と言われながらも、それが一番の困難であるわけです。ちょっと大げさかもしれませんが、「自由」の大変さを身をもって体験しています。マニュアル通りに、上司の命令通りに、といった定型的な仕事といかに対照的であるかを実感しております。吉田書店の本のこと、私自身の日常のことなど、発信していきたいと思います(最近はツイッター中心になっておりますが)。ネット上において遭遇した際は、どうぞ覗いてみていただければと思います。そして、失礼の段があればお許しいただくともに、ご指摘賜れば有難く存じます。
▼さて、事務所のある飯田橋・九段界隈は、千鳥ヶ淵公園、靖国神社といった桜の名所が点在します。仕事の合間に出かけてみたいと今から楽しみです。これからの季節、近くにおいでの際は、どうぞお立ち寄りくださいませ。皆さま方に、いい春の訪れがありますようお祈り申し上げます。(吉田真也 12.3.17記)

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2012年1月16日月曜日

北別府と津田が野球殿堂入り!

今では、小学1年生の娘にさえ「運動音痴」と馬鹿にされる私も、小学生のころは、人並みに野山を駆け回っていた。バットとグラブをもって、日が暮れるまで野球三昧だった。
あのころ、サッカーなんてやっている子どもは少数で、誰もが野球だったのではなかろうか。
そんな私は、広島カープ一筋。
一番 高橋慶彦、二番 山崎隆造、三番 ライトル、四番 山本浩二、五番 衣笠祥雄……といった具合に。
投手は、北別府学、津田恒実!

巨人戦しかテレビ放映がない時代、巨人VS広島の日は、家に一台しかないテレビを占有したものだ。
北別府と津田が野球殿堂入りというニュースは、久々に私の目を、新聞のスポーツ面に走らせた。

病魔に侵されて早逝した津田。山口県南陽工業高校出身の彼に対し、山形県南陽市の小学生は、ついつい親近感を持っていたのかもしれない。

ついつい、「カープ」「カープ」と応援し、赤い帽子を被って通学していた「紅顔の美少年」時代を思い返した。
(ちなみに、一番好きだったのは、山本浩二)

※すみません。つまらぬことを書き連ねました。
ツイッター、フェイスブックを始めたのですが、そちらに書くのはどうも憚れまして。。。。(ブログなら、見たくなければ見なくて済むわけですが、ツイッターですとそうもいかず失礼かと思い。。。)