2011年7月3日日曜日

くどいようだが、「スーパークールビズ」にもう一言

7/1(土)の東京は、前日までの猛暑日とは違い、風も爽やかな一日だった。
節電対策としての土曜出勤がスタートした、というニュースが夕刊やネットで報じられた。
時事通信配信の記事によると、環境省では、江田大臣も登庁し、「沖縄で夏に着用するかりゆし姿で、『頑張ってください』などと勤務中の職員を激励し」「記者団に、『今の電力事情に対応するため、知恵を総動員する』と述べ、今後も率先して節電対策に取り組む考えを強調した」とのことだ。
そもそも、輪番勤務が妥当かどうかの議論はおく。

1)かりゆしを着る必要性はあったか?
2)大臣が、庁内を廻り、それを撮影させる必要はあったか?
3)「頑張ってください」などと、言う必要があるか?

私見は以下の通り。
1)少なくとも、1(土)は前日までと比べものにならないほど涼しかった。かりゆしまで着る必要は全くなし。江田氏が毎年愛着しているなら別だが。どう見てもパフォーマンス。
2)勤務時間中である。通常通り仕事を淡々とする、これが公務員。そこに、大臣がカメラとともに来るのはよほどの事態!? のはず。今回は異常事態なのか?
3)ついつい出た言葉だろうが、輪番勤務、ということでの出勤。そういう約束で来ているわけで、決してサービス休日出勤ではない。「頑張る」ものではない。どうしても部下に声を掛けたいなら、「国民のため、精一杯仕事に励んでくれ」かな。

やはり、「スーパークールビス」を、行政が音頭をとること自体が間違っているのではないかと思う。一民間企業がビジネスとしてやるならいい。バレンタインデーを、チョコ販売のテコ入れとして菓子業者が広めたと言われているように……。

環境省がやるべきこと、知恵を総動員すべきことはほかにもっとある。くどいようだが、「スーパークールビズ」の普及活動などを、行政が税金を使ってまでやることではない、と強く思う。
なぜ、そこまでこだわるか、と言われそうだが……。
恐れるのは、若い職員がこんな仕事に嫌気がさして辞めてしまうこと。そして、組織全体として、地に足の着いた仕事に取り組む雰囲気が少なくなることである。
目に見える政策、分かりやすい政策、短期間で効果の出る政策、が求められる傾向にある(私自身、6年間の県庁時代、まさにその連続だった)。トップの任期が4年ある県や市町村はまだいいかもしれない。生徒会の役員のように、まさに輪番制のように大臣をトップに据える国の官庁はそうした傾向にあるような気がしてならない。
節電対策の隆盛ぶり、はそのことと関係があるような気がしてならないのだ。「スーパークールビズ」は特に。

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